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デザイナーさんから寄せられた意見

創出版編集部あてに、デザイナーの山田久美子さん(アウラコミュニケーションズ)から、都条例改定問題についてのご意見をお送りいただきました。
本人の了解を得て、ここに掲載いたします。
(創出版編集部)


私は東京都在住のデザイナー、アウラコミュニケーションズの山田久美子と申します。

このたびは、「東京都青少年の健全な育成に関する条例」の改正案につきまして、コンテンツ産業に携わるデザイナーとしての考えをご参考までにお送りさせていただきました。

この条例案は「表現の自由」に関わる重要な問題を含みます。
突然失礼とも思いましたが、こうした問題につきまして、コンテンツ産業に携わるデザイナーの立場からの意見も知っていただきたく、筆を取らせていただきました。
お忙しい中恐れ入りますが、ご一読いただければ幸いに存じます。

この「東京都青少年の健全な育成に関する条例」の改正案は、日本国憲法の「表現の自由」に抵触します。よって、私はこの条例案に反対します。

条例案の問題の核となる規制の対象としての「非実在青少年」という表現は、曖昧であるため「拡大解釈」の余地があり問題が指摘されています。
「非実在青少年」の解釈が「非実在」=フィクション、すなわちフィクション青少年となると、全フィクション青少年キャラクターが規制の対象となります。
漫画・アニメ・ゲームといったジャンルの規制が中心と言われていますが、拡大解釈されれば、ジャンルに関係なく創作物の表現全般に渡り、規制が及ぶと考えられます。
映画や音楽、絵画や小説等もその規制の対象となるでしょう。
またこうなると、映画や劇やドラマで役を演じる俳優の方の演技にも規制が可能になります。
その意味ではこの条例案は、キャラクター規制法案といえましょう。

この条例案は、表現規制を入り口とし言論統制を出口とする、その入り口としての表現規制法案であると考える事もできます。
規制はかつても、世論の支持を得やすい雑誌浄化運動やポルノ規制を始まりとし、言論統制に至っております。

1938年の「児童読物改善に関する指示要項」は当時における雑誌浄化運動であり、都の改正案に似ています。
児童の健全な教育をうたいながら、実際は軍国主義のコンテンツを奨励する事になりました。
こうした規制を足がかりに、言論統制が行われ、1940年には故中原淳一さんのイラストが雑誌「少女の友」で掲載禁止となっています。また、中央公論社のように軍部に廃業させられる出版社もありました。

とはいえ、実在の児童本人の意志に反し、実在の児童を撮影する手法での児童ポルノ画像創作に、私は反対です。
実際の被害者が生まれるからです。
そうした実際の被害者が被写体となっている児童ポルノ画像は取り締まるべきだと思います。
しかし、ポルノ規制全般に関し、いたずらに規制を厳しくすればかえって性犯罪が増加する可能性もあります。
都の改正案では、これに対する検証は十分ではありません。
実在の児童の被害者も性犯罪全般も確実に減少させる。そのために、できる事を考えるべきだと思います。

法に頼る前に、人間が人間に対峙するという方法で、都民が行える事はあると思います。
法の規制に頼ってしまうのではなく、民間による講習会やパトロール等の、地域社会に根付いた活動を行っていく事で性犯罪抑止はできると思います。
地域社会のこうした活動になるべく色々な人に参加してもらう事により、地域の児童を他人事として傍観しないという意識が生まれるのではないでしょうか。

私は、実在の人間が被害者である性犯罪(強姦、痴漢、等)の厳罰化を望みます。
ただ、児童ポルノ画像単純所持違法化は冤罪の発生の可能性があり、反対です。
どちらにせよ「非実在青少年」を取り締まるのは、実際の被害者がいないわけで、意味がありません。
また、青少年の育成の事でいえば、メディアリテラシーの教育が十分ではないので、まずこちらに力を入れるべきだと思います。

長文、失礼いたしました。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。


『「東京都青少年の健全な育成に関する条例」の改正案への反対声明』のPDFファイルもございます。
もしよろしければ、あわせてご覧くださいませ。下記がURLです。

・反対声明1:
http://www11.plala.or.jp/auranet/top/aura_seimei.pdf
・反対声明2:
http://www11.plala.or.jp/auranet/top/aura_seimei-2.pdf
・反対声明3:
http://www11.plala.or.jp/auranet/top/aura_seimei-3.pdf
・反対声明4:
http://www11.plala.or.jp/auranet/top/aura_seimei-4.pdf

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テーマ : 青少年健全育成条例改正案
ジャンル : 政治・経済

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